サイディングの外壁塗装は必要?メリットやタイミングなどのポイントを紹介
サイディングは、住宅の外壁材として広く利用されています。その手軽さや多様なデザインから注目されていますが、サイディングの外壁に塗装は必要かという疑問をもつ方もいるのではないでしょうか。そこで本記事ではサイディングの外壁に塗装が必要な理由やメリット、適切な塗装タイミングを紹介します。
外壁塗装がおこなわれるサイディング建材とは?
サイディングとは、住宅の外壁に使用される板状の建材で、軽量かつ施工が容易なため、広く普及しています。メンテナンスもほかの外壁より簡単なため、塗装が不要だと勘違いされがちです。しかし実際のところサイディングにも、表面の劣化を防ぐために定期的な塗装は推奨されています。塗装をしないと紫外線などの影響でサイディングの色が落ちてしまうからです。
サイディングの外壁塗装が必要な理由
サイディング外壁に塗装が必要な理由を解説します。
まず、塗装はサイディング外壁の保護と耐久性の向上に寄与します。サイディングの表面に塗られた塗膜は、時間の経過とともに劣化し、剥がれたり、ひび割れたりすることがあります。塗膜が劣化すると、サイディングそのものが外部の影響を直接受けることになり、建物全体の耐久性が低下する可能性があります。新たに塗装を施すことで、サイディングの表面が再び保護され、建物の寿命を延ばすことができます。
さらに、塗装は防水効果の維持にも重要です。サイディング自体は防水性を持っていますが、経年劣化によりその防水性能は次第に低下します。塗装を施すことで、防水性能を回復させることができ、雨水がサイディング内部に浸透するのを防ぐことが可能です。塗装はサイディングの表面に防水膜を形成し、水の侵入を防ぐ役割を果たします。これにより、内部の構造材が湿気や腐食から守られ、建物の構造体が劣化するのを防止できます。
ほかには次のような効果も期待できます。
紫外線対策
サイディング表面の塗膜は、紫外線や風雨、経年劣化によって徐々に劣化し、剥がれたりひび割れたりします。ひびや剥がれを放置すると水分が内部に浸透し、建物の構造材を腐食しがちです。木造の場合は腐食箇所からシロアリ被害を引き起こすケースもあり、この状態を放置するのは大変危険といえます。塗膜の劣化を促進する紫外線を反射し、外壁の寿命を延ばせる塗料を使えばサイディングの寿命を延ばせるでしょう。
美観の維持
塗装をすれば古い塗料の色あせや汚れを一掃し、建物の美観を保つことが可能です。経年劣化や風雨の影響で、外壁は色あせや汚れが目立ってきます。
近年の外壁塗装では塗料の下にある建物の汚れを落とし、さらに上から新しい塗料を塗るのが一般的です。汚れを落としきってから色を塗るため、塗料の発色もよくなる効果が期待できます。塗り替える塗料の色を変えることで、建物の印象をガラッと変えることも可能です。
家を好みの色合いにしたり、イメージチェンジを楽しんだりしたいならぜひ外壁塗装をご検討ください。
修繕コストの削減
外壁の劣化を放置すると、修繕コストが増加するリスクがあります。塗装は定期的なメンテナンスの一環としておこなうことで、長期的な視点で見ると経済的です。とくに、早期の塗装によって小さな傷やひび割れを修復することが、後々の大規模な修繕を防ぐことにつながります。
防火性能の向上
一部の塗料には防火性能が付与されているものがあります。これにより、サイディングの外壁が火災から建物を守る力を高められます。木質系サイディングは可燃性のため、とくに対策が必要です。表面に難燃性の塗膜を形成し、サイディングの防火性能を向上させれば安心して暮らせるでしょう。
サイディング外壁塗装のタイミング
サイディング外壁の塗装は、一般的に10年に一度が目安とされています。しかし、気候条件や環境によっては、早めに塗装が必要になる場合もあります。以下のサインを見逃さないようにしましょう。
塗膜の劣化で外壁の色が薄くなったとき
外壁の塗膜は、経年劣化や紫外線によって徐々に劣化し、色褪せや光沢の低下を引き起こします。とくに、日当たりのよい場所は劣化が進みやすいため、注意が必要です。
汚れの付着が目立つとき
洗浄をおこなっても汚れの付着が目立つ時には、塗料の防汚性能が低下しています。いくら洗浄をおこなっても外壁が汚れたままだと感じた時には、外壁の再塗装を依頼しましょう。
塗膜にひび割れが発生して外壁材が露出したとき
外壁の塗膜に小さなひび割れや損傷部分を見つけたら、早めに修繕することが大切です。放置すると、そこから水分が浸入し、内部構造の腐食やカビの発生につながります。ひび割れを見つけたら外壁塗装会社に連絡し、修繕を依頼してください。
チョーキング現象が起きたとき
外壁に手を触れると白い粉が付く現象(チョーキング)が見られたら、すぐに再塗装の依頼が必要です。チョーキングは、塗膜表面が粉状化して白く変色するのが原因で起こります。塗膜の劣化と分解がかなり進んでいるサインであり、早急な塗装が必要です。
サイディングへの外壁塗装プロセス
サイディング外壁の塗装は、洗浄・下塗り・塗装のステップでおこなわれます。
まず、高圧洗浄機を使って、外壁の汚れや古い塗膜を除去します。外壁の表面に付着した汚れやホコリ、カビを放置すると塗料がうまく乗りません。
次に、ひび割れや損傷部分を修繕し、下地を整えます。必要に応じて下塗りをおこない、塗料の吸収を均一化すればよりきれいな外壁塗装が可能です。
下地作りが終わったら、いよいよ塗装作業をします。下塗り、中塗り、上塗りの順に塗り、各層の乾燥を確認しながら外壁塗装をする作業です。すべての工程が完了したら全体をチェックし、必要に応じて補修をおこなえば外壁塗装は完成します。
まとめ
サイディングの外壁に塗装は必要です。定期的な塗装により、建物の保護と美観の維持が実現できます。定期的な点検やメンテナンスは、専門業者に依頼することで、より効果的におこなえます。業者による点検では、肉眼では確認できない微細なひび割れや劣化部分も見逃さずにチェックできるため、安心です。また、必要な修繕や塗装作業も専門知識をもった職人によっておこなわれるため、高品質な仕上がりが期待できます。