外壁塗装は一回の施工で三度塗りが常識?正しい塗り回数について

公開日:2023/06/15  最終更新日:2023/04/18


家の外壁塗装は、ほとんどの人が作業内容についてよく知らないのではないでしょうか。外壁塗装は、きちんと作業してもらわないと、家の耐久性にも関わってくる大切な工事です。今回は、外壁塗装の正しい塗り回数や手抜き工事を防ぐためのポイントについて紹介します。きちんと外壁塗装をしてもらいたいと考えの方はぜひ最後までご覧ください。

外壁による?適切な塗り回数が三回とは限らない!

外壁塗装の基本は三度塗りです。下塗り・中塗り(上塗り一回目)・上塗り(上塗り二回目)となっており、それぞれに大事な役割があります。

下塗り

外壁を塗装するときは、最初に高圧洗浄を行って外壁の汚れを落とします。その後、外壁の状態チェックし、クラック(ひび割れや亀裂のこと)があれば補修するなどの下地調整を行います。外壁が整ったら、塗装一回目の下塗りです。

下塗りは、上塗り塗料と外壁との密着性を高めたり、以前に塗られていた外壁塗料の効果を消したりする役割があります。また外壁の劣化状態や材質などにより塗料の種類が異なるなど、特に重要な作業となっています。

中塗りと上塗り

二回目と三回目は中塗りと上塗り、または上塗り一回目・二回目と呼び、重ね塗りをすることで、外壁の耐久性を高めてムラの無い塗膜を完成させる役割があります。上塗り用の塗料には、さまざまな種類があり、異なる特徴を持った塗料が多く、施主の希望や外壁の状態、予算などによって選ぶ塗料が変わります。

主な塗料の種類は以下のとおりです。

・アクリル塗料
・ウレタン塗料
・シリコン塗料
・フッ素塗料
・ラジカル塗料
・セラミック塗料(断熱・遮熱)
・光触媒塗料
・無機塗料

塗りが二回で済む場合

近年は、塗料の進化によって、下塗りが不要の塗料や中塗り(二回目)が不要の塗料も販売されています。そのような塗料を使用する場合は、二度塗りとなります。塗料の塗り回数を確認するには、塗料製品を販売している業者のホームページなどで調べてみましょう。

塗りが四回以上になる場合

外壁の劣化がひどいときには、下塗り一回では十分にその役割を果たせないことがあります。そんなときには、下塗りを複数回行い、塗りが四回以上となってしまいます。

正しい塗り回数を守らないとどうなるのか

塗り回数を外壁や塗装の種類に合わせた正しい回数で行わないと、塗装してからわずか数年で以下のような施工不良の状態が起こります。

・塗膜が剥がれてくる
・色ムラが出てくる
・耐久性が落ちる(耐久年数が維持できない)

せっかくきれいに塗り直しても、またすぐに塗装を行わなくてはならなくなります。塗装施工では塗り回数以外にも守るべき重要なことがあります。

乾燥させる時間

基本通り、または塗料の種類に合わせた塗り回数で施工する以外に、下塗り後の乾燥時間をきちんと取ることも重要な施工工程です。下塗りがしっかりと乾いていないと、上塗り塗料がきれいに仕上がらないだけではなく、前述のような施工不良の原因となります。下塗り塗料には、それぞれに最適な乾燥時間が決められているため、塗料に適した乾燥を行わなければなりません。

手抜き工事を防ぐには?手抜き・不正の確認方法

外壁塗装業者によっては手抜き工事をしたり、経験不足などが原因で正しい塗り回数を守らなかったりする場合があります。このような業者を見極めるにはどうすればよいのでしょうか。次は、いい加減な業者を見分ける方法について紹介します。

相見積もりを取る

業者を選ぶ際には、相見積もりを取ることをおすすめします。見積書の内容や見積書に対する質問への対応もチェックすれば、信頼のおける業者かどうかがある程度わかります。なお、相見積もりは、2~3社程度にお願いするのが一般的です。もちろん相見積もり自体を渋る業者は、問題外です。

見積書をチェック

手抜き工事をする業者は、見積書がずさんな場合がよくあります。塗料の内訳や施工費の内訳などが、詳細に書かれていない場合は、直接業者に質問してみましょう。

ただ、職人気質の業者の場合も見積書が詳しくないことがありますので、一概に見積書に詳細が書かれていないから悪徳業者だと決めつけないで、まずはわからないことを尋ねてみましょう。きちんとした業者なら、私たち素人にもわかるように答えてくれるはずです。

使用する塗料の確認

使用される塗料の種類がわかれば、ネット検索などでその塗料による施工工程や塗りの回数などが確認できます。また、下塗り塗料と上塗り塗料には、相性がありますので、その点もチェックしておくとよいでしょう。

もしも見積書の工程と塗料メーカーの指示で異なる部分があれば、業者に確認を取ってください。面倒ですが、外壁塗装についてある程度知識があると業者に伝われば、いい加減な施工をされることが防げるかもしれません。

アフターサービス・保証のチェック

塗装後の保証があるかどうかも確認しましょう。保証内容もしっかりとチェックして納得したうえで契約をします。

口コミ・実績のチェック

外壁塗装の経験が少ない業者を見極めるためには、ネットでの口コミや業者のホームページに掲載された実績を見てみましょう。ただし、実績が少ないから業者の施工技術が未熟だとも限りません。口コミもあくまで参考程度にしてください。

まとめ

外壁は、家の耐久性や住み心地にも関わる大切な部分ですが、メンテナンスにはそれなりの費用が掛かります。だからこそ、信頼できる業者にきちんと塗装をしてもらわなければなりません。今回紹介したように、塗りの工程は外壁塗装において、とても重要な部分です。だからこそ、塗装工程をしっかりと守ってくれる業者を選び、大切な家を守ってください。

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