外壁塗装の色選びで失敗しない!色あせしやすい色・しにくい色とは?
外壁塗装は家の印象を左右する重要な要素ですが、色選びを間違えると、早く色あせてしまうことも多いです。とくに日差しや雨風の影響を受けやすい外壁は、色によって劣化のスピードが異なります。そこで本記事では、色あせしやすい色としにくい色の特徴を解説し、長く美しい外観を保つためのポイントを紹介します。
外壁の色あせはなぜ起こる?
外壁の色あせは、長年住んでいると避けられない現象です。しかし、一体なぜ起こるのでしょうか。ここでは、色あせの代表的な要因を紹介します。
紫外線の影響で色が薄くなる
外壁は日中、常に太陽の光を浴びています。そのなかでも紫外線はとくに影響が大きく、塗料の色素を分解してしまう原因です。塗料の色は「顔料」と呼ばれる成分によって決まります。紫外線のエネルギーが顔料の結合を破壊することで、色あせが進行するのです。さらに、劣化した顔料が雨や風によって流れ落ちると塗膜の効果が失われ、外壁の色が薄くなってしまいます。とくに太陽の影響を強く受ける南側の外壁は、色あせが目立ちやすい傾向にあります。
化学変化による変色
外壁の色あせには、化学変化による変質も関係しています。とくに金属製の外壁や屋根では、酸化による変色が起こることが少なくありません。たとえば、トタン屋根などに使われる鉄は、酸素や水分、太陽の熱などの影響を受けることで酸化し、錆びて赤や黒に変色してしまいます。また、大気中の成分と反応して変色する場合もあります。とくに工場や交通量の多い場所では、空気中の化学物質が塗料と反応して色あせを早めることも少なくありません。
紫外線に強い塗料とは
外壁塗装には、紫外線の影響を受けにくい塗料があります。その代表が「ラジカル塗料」です。塗膜の耐候性が高く、一般的な塗料よりも長寿命なため、近年注目されています。また、ラジカル塗料は紫外線に強いだけでなく、さまざまなメリットを持っています。ここでは、ラジカル塗料の特徴について見ていきましょう。
色あせや粉状劣化が起こりにくい
外壁の劣化現象のひとつに「チョーキング(白亜化)」があります。これは、塗膜が劣化し、表面の顔料が粉状になって手につく現象です。しかし、ラジカル塗料はこのチョーキングを抑えるように設計されています。これにより、紫外線による色あせや劣化を最小限に抑えることができます。そのため、外壁の美観を長期間維持できることでしょう
防汚性・防カビ性が高い
ラジカル塗料には、カビや藻が発生しにくい防汚性・防カビ性が備わっています。特殊なバイオ技術によって微生物の繁殖を抑えるため、湿気の多い環境でも清潔な外壁を維持できます。また、親水性にも優れています。この特性により、雨が降ると汚れが自然に流れ落ちる「セルフクリーニング効果」も期待できるのも嬉しいポイントです。これにより、メンテナンスの手間が減り、美しい状態を長く保てます。
さまざまな外壁素材に適応
ラジカル塗料のさらなる魅力は、多くの外壁材に対応できることです。サイディングやモルタル、コンクリートはもちろん、木材やアルミといった異なる素材にも塗布できるため、幅広い住宅に使用できます。そのため、塗装を検討する際に選択肢が広がり、安心して施工できる塗料です。
色あせしにくいカラーを紹介!
外壁の色選びは、見た目の印象だけでなく、耐久性にも大きく関わります。ここでは、色あせしにくい代表的なカラーを紹介します。
明るい色で耐久性抜群の「ホワイト」
ホワイトは、もっとも色あせしにくい色です。その理由は、太陽光を吸収しにくい特性にあります。紫外線の影響を受けにくいため、色の劣化がほとんど目立ちません。また、仮に色あせが進行しても、白はもともと淡い色のため変化が分かりにくく美観を損ないにくいです。さらに、紫外線に強いラジカル塗料を選べば、より耐久性を高めることができます。
高い耐光性を誇る「ブラック」
ブラックも、ホワイトに次いで色あせしにくい色です。黒い顔料には「カーボンブラック」が含まれています。これは光に強く、色の分解が起こりにくい特徴を持っています。そのため、紫外線を浴びても色の劣化が少なく、長持ちしやすいのが魅力です。ただし、黒は熱を吸収しやすいため、気温が高くなる地域では外壁の温度上昇に注意が必要です。
劣化しにくい爽やかな「ブルー」
ブルーは、原色系の色のなかでは比較的色あせしにくい色です。紫外線を反射しやすい特性を持っているため、外壁のダメージを最小限に抑えられます。たとえば、道路標識を思い浮かべると、赤や黄色は劣化すると色あせが目立ちますが、青は比較的鮮やかさを維持しているのがわかります。これと同じように、ブルー系の外壁も色もちがよく、美しさを長くキープ可能です。
まとめ
外壁の色あせは、紫外線や化学変化による劣化が主な原因です。しかし、紫外線に強いラジカル塗料を選んだり、色あせしにくいカラーを選んだりすることで、美しい外観を長く保
てます。とくにホワイトやブラック、ブルーなどは色あせしにくく、耐久性を重視したい方におすすめです。また、塗装の種類や施工方法によっても耐候性は変わるため、塗り替えの際は慎重に選ぶことが大切です。適切な塗料とカラーを選び、定期的なメンテナンスを行うことで、住まいの美しさを長く維持しましょう。